前撮り・撮影の予約金と残金:前払金か手付か、期限、支払いが遅れたとき

「予約金」という名前だけでは、キャンセルのときに返るのか、返らないのかが決まりません。予約金の性質、契約の成立と予約の確定、残金の期限と日数の数え方、支払いが遅れたときの失効・解除・遅延損害金を、民法と消費者契約法の条文に沿って整理します。

トップページ › 前撮り・撮影の予約金と残金:前払金か手付か、期限、支払いが遅れたとき
予約金を手付と書いたのに、事業者側から解除するときの倍額の扱いが空白のまま。名前を整えても、性質を書かなければ決まりません。

このページの要点

  • 予約金は名前でなく性質を書く。前払金・手付・キャンセル料の担保のどれかを書面に明記する。
  • 手付は売買の規定(民法557条。解除できるのは相手方が履行に着手するまで)が基本で、他の有償契約へは準用(同559条)。撮影での当てはまりは契約の性質と書き方による。
  • 残金の期限は日付で書き、起算日・休日・着金か決済完了かを定める。
  • 遅延損害金は年14.6%が消費者契約法9条1項2号の上限。失効・解除・遅延損害金の効果は分けて書く。

結論:予約金は、名前ではなく「性質」と「行き先」を書く

前撮りや撮影の申込みでは、「予約金」「内金」「申込金」「手付金」「デポジット」といった名前の入金が、契約の入口に置かれます。ところが、名前が書いてあるだけでは、キャンセルしたときにそのお金が返るのか、返らないのか、残金とどう関係するのかが決まりません。ここで必要なのは、名前を整えることではなく、そのお金が法的にどういう性質のもので、各場面でどこへ行くのかを書くことです。

具体的には、次の四つを契約書面に書き込んでおきます。

  1. 入金の性質(前払金か、解除のための手付か、キャンセル料の担保か)。
  2. 契約の成立と予約の確定が、承諾と入金のどちらで起きるのか。
  3. 残金の金額と期限、およびその期限の数え方。
  4. 支払いが遅れたときの効果(予約の失効、解除、遅延損害金)。

この四点は互いにつながっています。たとえば、予約金を「手付」と定めれば、民法の手付の規定(557条)が関わってきます。入金で契約が成立する設計にするなら、入金前の申込みを撤回できるのかを書かなければなりません。残金の期限を設けるなら、それを過ぎたときの効果を決める必要があります。一つの条項だけを整えても、他の条項と食い違えば、争いの種が残ります。

このページは、書類全体の地図を示したサイトの入口のページの次の段階として、お金の入口にあたる部分を扱います。解除のときにいくら差し引くのかというキャンセル料の設計は費目別のキャンセル料のページ、プランの内訳と追加料金はパッケージ料金と追加オプションのページで扱い、重複を避けています。

予約金・内金・手付・前払金・残金:言葉の整理

まず、実務でよく使われる言葉を、法的な性質の観点から整理します。ここで示すのは一般的な整理であり、実際にどの性質になるかは、契約書面に何と書いてあるか、全体の趣旨から何と読めるかによって決まります。名前が「予約金」であっても、中身が前払金であることも、手付であることもあり得ます。

入金の呼び方と、一般的な性質

呼び方一般的な性質解約・不成立のときの扱い書面に書いておくこと
予約金性質が定まらない呼び方。前払金のことも、手付のこともある。書面に書かれていなければ、返すのか返さないのかが読めない。「前払金とする」「手付とする」のいずれかを明記する。
内金代金の一部を前払いしたもの。代金に充当する。契約が終了すれば精算し、返還するのが基本。残金との関係(代金総額から差し引く)と、返還の条件。
手付契約の成立を示し、解除の方法として使われる金銭。売買を前提にした民法557条の規定(解約手付)が基本。手付を交付した側は手付を放棄して、受け取った側は倍額を現実に提供して、相手方が履行に着手するまで解除できる。手付の種類(解約手付か、違約手付か)、解除できる期限、倍返しの扱い。
申込金申込みの真剣さの担保として預かる金銭。成立すれば代金に充当、不成立なら返還するのが一般的。不成立の場合の返還と、成立後の充当。
前払金代金を先に支払うもの。契約が終了すれば、実際に生じた対価を差し引いて返還する。返還の範囲と、差し引くものの根拠。
残金代金総額から、すでに受け取った分を除いた額。期限までに支払わないときの効果が問題になる。金額、期限、支払方法、手数料の負担。

手付については、売買の規定が他の有償契約にも準用されます(民法559条)。ただし、その有償契約の性質がこれを許さないときは準用されません。撮影のような役務の提供契約で、手付の規定がそのまま当てはまるかは、契約の性質と書き方によります。手付と定める場合は、条文に任せず、「放棄して解除できる」「撮影会社が解除するときは受け取った額の何倍を返す」というように、効果を契約書に書いておくのが安全です。

なお、民法557条1項は、買主が売主に手付を交付したときは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を現実に提供して、契約の解除ができるとし、ただし書で、その相手方が契約の履行に着手した後は解除できないと定めています。撮影の契約でいえば、撮影会社が手配先への発注を済ませた時点で、すでに履行に着手したといえるのか、という問題が生じます。どの時点が履行の着手にあたるかは事案によって判断が分かれるため、書面で「いつまでなら手付を放棄して解除できるのか」を日で区切って書いておくと、争いを減らせます。

前払金型・手付型・キャンセル料の担保型:三つの設計

予約金の設計は、突き詰めると三つの型に分けられます。どれが正しいということではなく、事業の仕組みと運用に合った型を選び、書類全体を同じ型でそろえることが重要です。

予約金の三つの型

前払金型

予約金は代金の一部の前払いで、解除すれば精算して返す。

  • キャンセル料は、別に定めた区分で算定し、前払金から差し引く。
  • 差し引く額が「平均的な損害」を超えないよう、キャンセル料の設計が決定的になる。
  • お客様には「返金の可能性がある」と説明しやすい。

手付型

予約金は解除のための手付で、放棄すれば解除できる。

  • お客様は、手付を放棄すれば理由を問わず解除できる。ただし、解除できるのは相手方が履行に着手するまで(民法557条1項ただし書)。
  • 事業者側からも解除できるが、倍額を現実に提供する必要がある。
  • 手付と別にキャンセル料も定めると、二重に取るように見える。

キャンセル料の担保型

予約金は、将来のキャンセル料に充てるための担保として預かる。

  • キャンセルがなければ代金に充当する。
  • キャンセル料を超える部分は返還する。
  • 性質は前払金型に近く、書き方で整理できる。

前払金型は、キャンセル料の設計と組み合わせて、お客様が何を返してもらえるのかを説明しやすい型です。手付型は、事業者にとっても倍返しの負担が生じるため、運用上は敬遠される場合があります。

どの型でも、「返さない」と定める予約金は、実質的には解除に伴う違約金として、消費者契約法9条1項1号の平均的な損害の額を超える部分が無効になり得ます。平均的な損害の考え方と、消費者から説明を求められたときの準備(同法9条2項)は、費目別のキャンセル料のページで整理しています。

契約の成立と入金の関係:申込みから確定までの流れ

契約は、申込みに対して相手方が承諾したときに成立します(民法522条1項)。ところが、撮影の予約では、申込みの後に撮影会社が承諾し、その後に予約金が入金され、日程が確保され、最終的に残金が支払われるという流れをとるのが通常です。このどの時点で契約が成立し、どの時点から取消しの扱いが変わるのかを、時間軸に沿って整理しておきます。

申込みから撮影日までの流れの例

  1. 申込みお客様が、申込フォームまたは書面で申込みの意思表示をする。申込みの撤回が可能な期間があるかを定める。
  2. 承諾撮影会社が、メールや管理画面で承諾する。承諾の通知が到達した時に効力が生じる(民法97条1項)。承諾の方法を定めておく。
  3. 予約金の入金契約書面で定めた期限までに、予約金が着金(または決済完了)する。入金が期限に遅れたときの効果を書く。着金か決済完了かを特定する。
  4. 予約の確定日程が確保され、手配先への発注が始まる。成立と確定を分ける場合は、用語を区別する。確定後のキャンセルの区分がここから始まる。
  5. 残金の支払い期限撮影日の○日前までに残金を支払う。期限の数え方(暦日、起算日)を決める。
  6. 撮影日撮影が行われる。前日の準備や当日の追加精算が生じることがある。追加費用の精算方法は別のページで扱う。
  7. 納品成果物が納品される。納品の時点と検収は別のページで扱う。

全体の時間軸の中で、「成立」「確定」「キャンセルの区分の起点」「残金の期限」がどれも違う時点を指すことがある点に注意します。

契約書面では、「成立」と「確定」が混同されがちです。たとえば、規約の冒頭で「申込みを承諾した時に契約が成立する」と書きながら、キャンセルポリシーでは「予約金の支払いが完了した時点で予約が確定する」と書く場合、どちらの時点からキャンセル料が発生するのかが曖昧になります。成立と確定を分けるのであれば、それぞれの効果を明記します。たとえば次のような書き方があります。

条文例契約の成立と予約の確定

  1. 本契約は、当社が承諾の通知を発し、これがお客様に到達した時に成立する。
  2. お客様は、前項の承諾の通知を受けた日から○日以内に、個別条件表に記載した予約金を支払うものとする。
  3. 前項の期間内に予約金が当社に着金した時に、撮影日の予約が確定する。予約が確定するまでの間、お客様は、費用を負担することなく本契約を解除できる。
  4. お客様が第2項の期間内に予約金を支払わなかったときは、本契約は効力を失う。この場合、当社はお客様に対して損害の賠償を請求しない。

条文の書き方の例です。成立、確定、失効の三つの効果を並べておくと、入金前の解除と入金後のキャンセルを分けて説明できます。失効の場合に損害賠償を請求しないと書くかどうかは、運用に合わせて決めます。

残金の期限と、日数の数え方

残金を撮影日の何日前までに支払うかは、事業者にとって、手配先への支払いや資金繰りの都合から決まる事項です。一方、お客様にとっては、期限が早すぎると感じやすい事項でもあります。期限を設けること自体は契約の自由の範囲ですが(民法521条2項)、期限の長さの理由が説明できること、期限の数え方が明確であることが重要です。

日数の数え方は、書き方次第で一日単位の差が出ます。民法には、期間の計算の規定があり、日によって期間を定めたときは初日を算入しないのが原則です(民法140条)。期間は末日の終了をもって満了し(同141条)、末日が日曜日、祝日、その他の休日に当たるときは、その日に取引をしない慣習がある場合に限り、翌日に満了します(同142条)。ただし、これらの規定は「ある日から何日間」と数える場合を念頭に置いたものです。撮影日から逆算して「何日前まで」と決める場合に、どの日を起算の日とし、何日目を期限の日とするかは、契約書面で定めておかなければ、当事者の理解が分かれ得ます。

日数の数え方で食い違いが起きやすい点

論点起きやすい食い違い書き方の例
起算の日撮影日を「0日目」と数えるのか、「1日目」と数えるのか。「撮影日の前日を起算日とし、暦日で数える」「撮影日を含めて数える」のように、起算の日と、その日を数に入れるかを書く。
期限の日の扱い期限の日の何時までに支払うのか。「期限の日の午後○時までに着金したもの」「期限の日の23時59分までに決済が完了したもの」のように時刻を書く。
休日の扱い期限の日が金融機関の休業日に当たるとき、前倒しなのか翌営業日なのか。「期限の日が金融機関の休業日に当たるときは、直前の営業日を期限とする」など、前倒し・繰り下げのいずれかを書く。
支払方法による差カード決済の日と、実際の入金日が違う。銀行振込は着金までに時間がかかる。「決済が完了した日」「着金が確認できた日」のいずれを基準にするかを、支払方法ごとに書く。
手数料の負担振込手数料や決済手数料をどちらが負担するのか。「振込手数料はお客様の負担とする」など、負担者を書く。

特に、期限の日の扱いは注意が必要です。事業者が銀行口座を指定する場合、土日祝日は着金が反映されません。「撮影日の○日前まで」と書きながら、その日が休日なら着金は直前の営業日になるはずです。カード決済の場合は、決済リンクの有効期限が先に来ることもあります。こうした実務の事情を、期限の条項に織り込んでおくと、「期限に間に合ったのに遅れたと言われた」という争いを避けられます。

また、残金の期限は、キャンセルポリシーの区分とも連動します。たとえば、残金の期限の日以降にキャンセルするお客様は、すでに全額を支払っていることになります。このときの返金の考え方を、キャンセルポリシーと整合させて書いておく必要があります。両者を別々に決めてしまうと、「残金期限の前日のキャンセル」と「残金期限の当日のキャンセル」で、精算の方向が逆になるといった不自然さが生じます。

支払いが遅れたとき:失効・解除・遅延損害金

予約金や残金が期限までに支払われないとき、事業者は何ができるのか。契約書面でよく用意される効果は、次の三つです。

  1. 申込み(または予約)が効力を失う。
  2. 事業者が契約を解除できる。
  3. 遅れた期間について、遅延損害金を請求できる。

それぞれに、書き方の注意点があります。

第一に、申込みの失効です。予約金の期限が過ぎたときに、申込みが自動的に効力を失うと書いておけば、事業者は日程を他のお客様に回せます。ただし、お客様にとっては突然予約が消えることになるため、期限の周知(リマインドの連絡)や、期限を過ぎてから失効するまでの猶予をどうするかが運用上の論点になります。失効を前提にするなら、失効の効果(すでに支払われた分の返還、損害賠償の請求の有無)まで書いておきます。

第二に、解除です。民法の原則では、債務不履行による解除は、相当の期間を定めて履行を催告し、その期間内に履行がないときにできます(民法541条)。催告なしに解除できるのは、履行が不能であるときなど、民法542条に掲げる場合です。契約書面で「期限を過ぎたときは催告なしに解除できる」と定めることは可能ですが、期限の遅れが軽微であるのに直ちに解除すると読める定めは、消費者契約法10条との関係で問題になり得ます。

第三に、遅延損害金です。消費者契約法9条1項2号は、消費者が支払期日までに金銭を支払わない場合の損害賠償の額を予定し、または違約金を定める条項について、支払期日の翌日から支払う日までの日数に応じ、支払うべき額に年14.6パーセントの割合を乗じて計算した額を超える部分を無効としています。つまり、遅延損害金の率を定めるときは、年14.6パーセントを上限として考えるのが一般的です。民法の法定利率は、年3パーセントを出発点として、3年を一期として変動する仕組みです(民法404条)。法定利率を採用するか、年14.6パーセントまでの特約の率を定めるかは、書面で選びます。

書き方の例(一般的な例) 支払いが遅れたときの書き方

遅延損害金の率

よくある書き方「支払期日の翌日から支払済みまで、年20パーセントの割合による遅延損害金を支払う。」
整えた書き方「支払期日の翌日から支払済みまで、年14.6パーセントの割合による遅延損害金を支払う。」

理由消費者契約法9条1項2号を超える率は、超える部分が無効になるおそれがある。最初から上限内で定めておく。

失効と解除の関係

よくある書き方「支払いがないときは、当社は直ちに契約を解除し、お客様は違約金を支払う。」
整えた書き方「支払期限までに予約金の支払いがないときは、本契約は効力を失う。残金の支払いがないときは、当社は相当の期間を定めて催告し、その期間内に支払いがないときは本契約を解除できる。」

理由予約金の不払いは契約が確定していない段階の問題、残金の不払いは確定後の債務不履行の問題として、効果を分けて書く。

費用の負担

よくある書き方「回収にかかった費用は一切お客様が負担する。」
整えた書き方「回収のために必要かつ相当な費用は、お客様の責めに帰すべき事由による場合に限り、負担していただく。」

理由包括的な負担条項は、消費者契約法10条との関係で問題になり得るため、範囲を限定する。

個別条件表で、金額と期日を確定させる

予約金と残金の定めでよく見られる不備は、金額や期日が複数の書類に分散し、しかも少しずつ違うことです。たとえば、規約には「予約金は○円または○円」と書き、申込フォームには別の金額が表示され、案内メールには第三の金額が記載される、といった状態です。このとき、お客様が実際に支払うべき額は、書面からは確定しません。

これを防ぐには、金額と期日を個別条件表(または申込確認書)に集約し、そこに記載された内容が規約の定めに優先する、という構造にします。個別条件表には、少なくとも次の事項を書きます。

  • プランの名称と、消費税を含む総額(消費者向けの価格は総額で表示します。消費税法63条。免税事業者を除く)。税抜価格を併記する場合も、総額が明瞭に分かるようにする。
  • 予約金の額と、支払期限。
  • 残金の額と、支払期限(日付で具体的に書く)。
  • 支払方法(決済リンク、銀行振込、現金など)と、手数料の負担者。
  • 撮影日、集合時刻、集合場所。
  • 追加オプションの内容と額。

日付を「撮影日の○日前」という書き方だけでなく、「年月日」で具体的に記載しておくと、起算日をめぐる解釈の差が生じません。規約には「個別条件表に記載する期日までに」と書けば足ります。金額に幅があるプラン(撮影時間や納品点数に幅があるもの)でも、申込みの時点で額を確定させる運用にすれば、後から「どちらの額なのか」が争いになりません。

確認の問いと理由予約金と残金の条項を見直す問い

  1. 予約金は、前払金か、手付か、キャンセル料の担保か。書面のどこに書いてあるか。

    名前だけでは性質が決まりません。性質が書いてあれば、キャンセルのときに返す額を説明できます。

  2. 契約の成立と予約の確定は、どの時点か。全書類で同じ用語か。

    用語が揺れていると、入金期限を過ぎたときの効果が読めません。

  3. 入金前に、お客様は費用を負担せず申込みを撤回できるか。

    入金前の撤回を認めるのであれば、そのことを書面に書きます。認めないのであれば、その理由と、請求できる範囲を説明できる必要があります。

  4. 残金の期限は日付で書かれているか。起算日と休日の扱いは書かれているか。

    「○日前」だけでは、数え方で一日の差が出ます。

  5. 期限に遅れたとき、失効・解除・遅延損害金のどれが、どの順序で効くのか。

    三つが同時に効くと読める書き方は、お客様に過大な負担を課すものと受け取られるおそれがあります。

  6. 遅延損害金の率は、年14.6パーセントを超えていないか。

    超える部分は無効になるおそれがあります(消費者契約法9条1項2号)。

  7. 金額と期日は、個別条件表に集約され、規約の本文に散らばっていないか。

    更新のときの漏れと、書類間の食い違いを防げます。

見直しの順序は、性質、成立、期日、遅れたときの効果の順に進めると整理しやすくなります。

起きがちなこと:予約金と残金で食い違いが生じる場面

起きがちなこと

  • 「予約金は返金しない」と規約に書きながら、キャンセルポリシーでは「全額返金」の区分があり、どちらが適用されるのか分からない。
  • 予約金を手付と書いたのに、撮影会社側から解除するときの倍額の提供について何も書かれておらず、事業者の都合による解除の扱いが空白になっている。
  • 残金の期限の日が休日で、お客様は期限の日に振り込んだが、着金が翌営業日になり、「遅れた」と言われて争いになる。
  • 内金が「二通りの金額」で書かれており、申込みの時点でどちらを支払うのか確定していない。
  • 入金期限を過ぎて申込みが失効したのに、お客様が予約済みだと思って日程を空けていた。リマインドの連絡がなかった。
  • 遅延損害金の率を高く書いたため、全体の信頼性が下がり、他の条項まで疑われる。
  • 決済手数料の負担が書かれておらず、返金時に手数料を控除するのかどうかで揉める。

よくあるご質問

予約金は、キャンセルしたときに返さなくてもよいのですか。

「予約金」という名前だけでは決まりません。前払金であれば、契約が終了したときは、実際に生じた対価やキャンセル料を差し引いて返還するのが基本です。手付であれば、放棄して解除する仕組みになりますが、手付の規定の当てはまりは契約の性質によります。いずれの場合も、返さない部分があるなら、その根拠と範囲を契約書面に書き、平均的な損害を超えないことを説明できるようにしておく必要があります(消費者契約法9条1項1号)。

契約の成立を、入金のときにしてもよいですか。

契約は申込みと承諾で成立するのが原則ですが(民法522条1項)、承諾に加えて入金があったときに成立する、と契約の内容として定めることはできます。その場合は、入金前はお客様が申込みを撤回できること、入金期限を過ぎたときの効果、入金の確認方法(着金か決済完了か)を、書面に書いておきます。成立と確定を分ける設計も可能です。大切なのは、全書類で同じ用語を同じ意味で使うことです。

残金の支払期限は、撮影日の何日前にするのが適切ですか。

法律上の決まった日数はありません。手配先への支払いの時期、資金繰り、キャンセルポリシーの区分との整合を考えて、事業者が決めます。期限が早すぎると、お客様が不当に不利と受け取り、消費者契約法10条との関係で問題になり得る場面もあるため、期限を置く理由を説明できるようにしておきます。日数の数え方(起算日、休日の扱い)は、書面に書いておきます。

支払いが遅れたときの遅延損害金は、何パーセントまで定められますか。

消費者契約法9条1項2号により、消費者が支払期日までに金銭を支払わないときの損害賠償の額の予定や違約金は、支払期日の翌日から支払う日までの日数に応じ、年14.6パーセントの割合で計算した額を超える部分が無効になります。遅延損害金を定めるときは、この率を上限と考えるのが一般的です。定めを置かない場合は、法定利率(民法404条。年3パーセントを出発点に、3年を一期として変動)が基準になります。

金額や期日は、規約に書くのと個別条件表に書くのとで、どちらがよいですか。

契約ごとに変わる事項は、個別条件表(または申込確認書)に集約するのが整理しやすい方法です。規約は「個別条件表に記載する期日までに支払う」という共通の定めにとどめます。数字が規約の本文に散らばっていると、更新漏れや書類間の食い違いが起きます。個別条件表が規約に優先する旨も、一か所に書いておくと、説明がしやすくなります。

あわせて読みたいページ

本ページは一般的な情報提供です。個別の撮影サービスへの当てはめは、プランの内容や手配先との契約の仕組み、申込みの経緯によって異なることがあります。書き方の例として紹介している内容は、一般に見られる書き方を整理した例で、特定の事業者や契約を示すものではありません。条文は e-Gov法令検索で確認しています。参考: e-Gov法令検索 / 消費者庁 / 個人情報保護委員会 / 文化庁

アトラス行政書士法人|毎日5組限定契約書・利用規約の無料チェックお手元の書類の問題点を、行政書士が詳しく指摘します。1書類につき24時間以内に回答・お1人様3種類まで無料チェックの詳細を見る›

ご依頼の前に:対応の内容

詳しい内容を見る

ウェディング・ロケーションフォトの利用規約・契約書でお困りの方は、お気軽にご相談ください。

公式LINEで無料相談する
アトラス行政書士法人 公式LINEの友だち追加QRコード
  1. 公式LINEを友だち追加
  2. 「ウェディング・ロケーションフォトの契約書ガイドを見た」とメッセージを送信
  3. ご相談内容を確認し、LINEでご返信します(365日・深夜や休祭日も通常対応)

相談無料です。料金が発生するのは、お申込みいただいた書類の作成・点検だけです。

LINEで友だち追加して無料相談する

申込フォーム・お電話でもご相談いただけます。

ご依頼・納品の流れを見る